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|2025年12月12日|「たった-3万円」を切れなかった日

この記事は、FXの失敗談というより「人としての失敗」を記録するために書いています。

2025年12月12日。+5万円で一度は勝っていたのに、次のエントリーで含み損が膨らみ、途中で救われる分岐点まで戻ってきた。 それでも切れなかった。結果はロスカット -25万円
ここに残すのは相場解説じゃない。「助かる選択肢が見えていたのに選ばなかった自分」の記録だ。


1. 先に結論:「負けた」のは相場じゃなく、判断基準だった

あの日の失敗は、-14万円まで切らなかったことでもある。
でも一番悔しいのは、-3万円まで回復したのに切れなかったことだ。

なぜなら、その瞬間はもう「相場に負けた」じゃない。
助かる道が見えていたのに、わざわざ崖のほうへ歩いたから。

僕は普段、「負けのパターン」を何度も見ている。
1日に何回かトレードして、数万円勝って利確したあとに、次のエントリーで同額以上の含み損を抱える。すると損切りだけができない
たかが2万円の損切りを受け入れられず、結局50万円まで膨らむ……という形。

ここで重要なのは「損切りが下手」みたいな話じゃない。
“その日すでに勝っている”という状態が、判断基準を歪める
相場を見るんじゃなく、損益を見る。判断は相場じゃなく、自分の都合に支配される。


2. 12/12の流れ(事実だけを並べる)

局面起きたことそのときの損益感覚
いったん勝ち複数回トレードして、合計で+5万円「今日は勝った」
次が想定外次のエントリーが逆行。含み損が-14万円まで膨らむ。「まさかここまで…」
救済ポイント途中で回復し、含み損は-3万円まで戻る。「いける、戻る」
切れないここで切れば+5万3万+2万で終われた。
でも「建値まで戻す」と決めて保有継続。
「±0に戻したい」
結末結局ロスカット。-25万円で終了。「何をしてるんだ…」

※細かいエントリー根拠や相場環境の説明は、あえて主役にしない。ここで残したいのは「判断が壊れた順番」だから。


3. 一番悔しい瞬間は「-3万円」だった

あの日、心に一番刺さっているのはここ。
含み損が-3万円まで戻った瞬間だ。

本来できたはずの最善

-3万円で損切りできていれば、トータルは+2万円
「大勝ちではないけど、崩れていない」――これが一番価値のある終わり方だった。

なのに切れなかった。
理由は単純で、恥ずかしいほど人間的だ。

「建値まで戻るだろう」
いや、正確に言うと、「建値まで戻ってほしい」だ。

ここから、判断基準は相場じゃなくなる。
チャートを見るふりをしながら、頭の中で見ているのは「自分の損益」だけ。
「戻るかどうか」ではなく、「戻ってくれないと困る」に変わる。

そして気づくと、やっていることはこうなる。

  • 損切りができない(損を確定したくない)
  • 戻るまで耐える(“時間”で解決しようとする)
  • 耐えられないとナンピン(“サイズ”で解決しようとする)
  • 最後はロスカット(強制終了で終わる)

つまり、「助かるための判断」から、「助かったことにするための行動」へすり替わっている。


4. でも、もっと前に壊れていた。「-14万円まで切らなかった」時点で

そして今なら、もう一段深いことがわかる。
一番悔しいのは-3万円の場面だけど、そもそも-14万円まで切らなかったのが駄目だった。

“致命傷になる前に止める”って、技術よりも先に「態度」なんだと思う。
-14万円まで放置した瞬間に、僕はもう正常な判断を失い始めていた

ここで起きていたのは、いわゆる「損切りできない」だけじゃない。
もっと嫌な話で、自分のミスを認めるのが怖かったんだと思う。

損切りって、金額以上に刺さる。
「自分の判断が間違っていた」と、ボタン一つで確定させる行為だから。
だから人は、切らない。切らないための理由を作る。

「もう少し待てば戻る」
「ここは一時的な逆行」
「建値まで戻したい」

——全部、“相場の理由”みたいな顔をして、自分の恐怖を隠しているだけだった。


5. 「たった数万円」から崩壊する日がある。むしろ、そこから崩れる

この手の負けで一番厄介なのは、最初の段階では“まだ軽傷に見える”ことだ。

  • 含み損 -3万円 → 切れば済む
  • 含み損 -5万円 → まだ戻るかも
  • 含み損 -10万円 → ここで切ったら最悪
  • ナンピン → 早く戻せば助かる
  • ロスカット → -25万円

ここでのポイントは、損失が増えるほど「損切りの痛み」が増すんじゃない。
増えるほど、“切るという選択肢が現実から消えていく”ことだ。

-3万円のときは「切れる」。
-10万円のときは「切れない」。
そして最後は「切れないまま終わる」。

たかが数万円の損切りを拒否した結果、数十万円の損失を受け取る。
この矛盾は、相場のせいじゃない。自分の脳が“損を避けるために、より大きい損を選ぶ”から起きる。


6. 自分用メモ:この負けを繰り返さないための「たった一つ」

勝ち方の話はしない。
この記事は“人としての失敗”の記録だから、ここに置くのは「手法」じゃなく「態度」。

今日のルール(シンプル版)

その日の最高損益を、次のトレードの判断基準にしない。
今日が+5万円だろうが、含み損が膨らんだなら「切るべきか」で判断する。
“±0に戻したい”を判断基準にした瞬間、もう相場は見えていない。

そして、もう一つだけ。
あの日の僕に言うなら、たぶんこれ。

「切れなかったのは-3万円じゃない。自分の判断を疑う勇気だ。」


7. あとがき:これは相場の記録ではない

あの日の相場がどうだったかは、もう重要じゃない。
問題は、助かる選択肢が見えていたのに選ばなかったことだ。

「-14万円まで切らなかった」時点で、すでに壊れていた。
それでも相場のせいにできる顔をして、僕は保有を続けた。
そして「-3万円まで戻った」瞬間に、救われる道を自分で閉じた。

これはFXの失敗談じゃない。
人としての失敗を、次の自分が読めるように残すための文章だ。
同じところで止まれない自分に、同じ結末を渡さないために。

※この記事は「正しさ」を書くためではなく、「事実」と「判断の壊れ方」を残すために書きました。
もし今、同じように含み損を抱えて画面の前で固まっている人がいるなら——一度チャートを閉じて、深呼吸してほしい。
その判断を取り戻すだけで、今日の結末は変わる可能性がある。