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第1章②|損切りできなかった理由は、金額じゃなかった

この回は、前回の記事を前提に進みます。

まだ読んでいない場合は、先にこちらからどうぞ。
第1章①|FX初心者が「もう初心者じゃない」と思った日に起きるあるある


「−3万円が大きかったから切れなかった」…本当だろうか

損切りできなかった話をすると、
ほぼ必ずこう言われる。

「金額が大きかったからでしょ?」

一見、正しそうに聞こえる。
でも、少し立ち止まって考えてみてほしい。

本当に“金額”だけが理由なら、
金額が小さいときは、必ず切れるはずだ。

現実はどうだろう。


切れるときは、同じ金額でも切れている

過去を振り返ると、
同じような損失額でも、

すんなり切れた日

は、確かに存在する。

逆に言えば、

切れなかった日は、金額が特別大きかったわけではない

というケースが多い。

ここで気づくべきなのは、
「金額」は引き金にすぎない、という事実だ。


損切り=損失確定、ではない

初心者が損切りを嫌う理由として、
よく挙げられるのがこれだ。

「損失を確定させたくない」

でも、実際に確定しているのは何だろうか。

本当に確定しているのは、
“自分の判断が間違っていた”という評価

金額そのものより、
この評価のほうが、はるかに重い。


判断を否定する行為としての損切り

前回の記事で触れたように、
あの場面では、

助かる選択肢

が、まだ残っていた。

それでも切れなかった理由は単純だ。

「ここで切る」という行為が、
それまでの自分の判断を、すべて否定する行為 に感じられたから。

・エントリー理由
・相場観
・直前までの成功体験

それらを一気に「間違いだった」と認めるのは、
想像以上にしんどい。


初心者が抱える「正しかった自分」への執着

初心者から中級者に向かう過程で、
人はある感覚を手に入れる。

「自分は、考えてトレードしている」

この感覚自体は悪くない。
むしろ必要だ。

ただし、この感覚が強くなりすぎると、
判断を修正する力を奪う。

なぜなら、修正は否定を伴うからだ。


金額は「最後に見える理由」にすぎない

損切りできなかった理由を、
人はあとから整理しようとする。

そのとき、
一番説明しやすいのが金額だ。

「−3万円だったから」

でも実際には、
その前に、すでに判断は止まっている。

切れなかった原因は、
金額ではなく、心理だった。


初心者脱却に必要なのは、勇気ではない

ここでよくある誤解がある。

「損切りには勇気が必要」

半分正しく、半分間違っている。

必要なのは勇気ではなく、
“判断を更新する前提”だ。

・間違ってもいい
・途中で変えていい
・最初の判断が正解とは限らない

この前提がない限り、
損切りは「自己否定」になってしまう。


第1章②のまとめ

損切りできなかった理由は、

金額ではなかった。

本当の理由は、

「正しかった自分」を手放せなかったこと

そしてこれは、
多くのFX初心者が通る、ごく普通の壁でもある。

気づけた時点で、一歩前に進んでいる。